初心者のDIY :木工DIYにまず必要な道具はこれ!
DIYを始めるためにまずはこれくらいの道具はそろえたいというものを挙げてみました。
手ノコ
木工には必須のノコギリ。替え刃式のゼットソーがお勧めです。素人が刃の目立てをするのは無理なので、刃がへたってきたら交換します。替え刃はホームセンターで数百円で買えますし、交換も簡単です。
丸ノコ
正確な直線切りをスピーディに行う電動丸ノコ。長尺のものを切断するときなどには特に威力を発揮します。ベースプレートを上下に動かして切り込み深さの調整ができますので、例えば刃を数ミリだけ出して溝掘りをしたり、ベースプレートの角度を変えて斜めに切断することもできます。
丸ノコガイド
ガイドを使うことで、より正確に長い直線を切ることができます。丸ノコのベースプレートに取り付けるタイプと、大きい定規のようなタイプがあります。取り付けるタイプは付属品として丸ノコに付いている場合もあります。画像は、別売りの大きいタイプのもので、黒い方は角度が変えられるタイプ、シルバーは直角タイプです。歪みのないまっすぐな角材や板材をクランプで固定して丸ノコガイドの代用にすることもできますので、必ずしも必要ではありません。
電動ドリルドライバー
DIYには必須の道具です。電源コードタイプと、バッテリータイプがあります。それぞれ一長一短あります。コードタイプは延長コードが必要な場合がでてくるでしょうし、バッテリータイプはバッテリー切れになることがあります。ドライバービットやドリルビットなど、先端のビットを付け替えて使用します。同様の道具でインパクトドライバーというものがあります。これは、回転方向に打撃を加える機構になっており、より強力に締め付ける事ができる道具です。建築現場などで太いコーススレッドビスを大量に締めるなどの場合には威力を発揮しますが、価格もやや割高になりますし、木工DIYでは必ずしも必要ではありません。
コンベックス
測定器具であるメジャー・巻き尺の一種で、陸上競技や洋裁などに使われる樹脂製の柔らかいものに対し、金属製で湾曲しており直立性があり、建築や工作などに用いられるものがコンベックスです。幅や長さの種類も多く、水準器など付加機能が付いたものもいろいろあります。爪の部分には爪の厚み分だけ遊びがあります。これは、爪を引っかけて外側のサイズを、逆に爪を押しつけて内側のサイズを測ったりしますが、その時に測定値に影響がでないようにするための仕組みです。
さしがね
さしがねは、「差金」「指金」「指矩」などいろんな漢字で表記されます。また曲尺(かねじゃく)とも言います。DIYでは主に板材に直角線を引くために使います。ですが、本来さしがねは丸太の円周や丸太からとれる角材の寸法を割り出したり、勾配や傾斜を測ったりと、平方根や円周率、三角関数などを応用したかなり優れた道具です。
スコヤ
さしがねより小ぶりで、画像のものは長辺の長さが15センチです。短辺の方が厚みのあるものが多く、そちらを基準面に当てて直角線を引くという使い方になります。金属の三角定規のような形で斜め線を引けるものがあったりと、こちらもコンベックス同様いろいろなタイプがあります。小ぶりの物を作るときはさしがねよりもスコヤの方がいいでしょう。
クランプ
挟んで固定するための道具です。ビス留めするときに、板がずれたり板が浮いてすき間ができたりするのを防ぎます。また、ボンドで接合した後、締め付けて圧着するときにも使用します。こちらもサイズや形など様々あります。複数個用意したい道具です。
木工ボンド
DIYで箱や棚を作る場合、もちろんビス留めで板材を接合するのですが、木工ボンドを併用することでより強固に接合することができます。こつはつけ過ぎないことです。接合面の端から端へ点線を描くようにチョンチョンチョンとつけていきます。ボンドをつけ、板を合わせ、クランプで固定し、ビス留めするという流れになります。
ドリルセット
すべてのビスに当てはまるわけではありませんが、ある程度の太さと長さがあるビスを締める場合には、ビス留めする前に、ビスの通り道となる下穴を開ける必要があります。これをしておかないと木に負荷がかかりすぎて板が割れたり、ビスが入っていかないなどということになる可能性があります。ドリルの太さは、ビスの太さの70%が目安です。また、他にも貫通穴を開けたり、ネジを隠すためのダボを打ち込む穴を開けたりなどいろいろと使うことがありますので、複数のサイズが揃ったドリルセットがあるといいでしょう。
ビス
種類が多すぎて分かりにくいかもしれませんが、大きく分けると、頭の形が丸(または鍋)か皿の2種類になります。丸頭は半円状で、皿頭は逆三角形のビスです。丸ネジは薄い板を取り付けるときなどに使います。皿ネジは頭が板材に食い込み、板面とフラットになります。気をつけるのはビスの長さで、取り付ける板厚の2倍ぐらいの長さを目安にします。また、ツーバイフォー材などで割と大きめの物を作る場合にはコーススレッドという、ねじ山の間隔が広く保持力の強いビスを使う場合もあります。
面取りカッター
皿ネジの頭がきれいに収まるように、ねじ穴の上部を逆三角形に面取りするための道具です。電動ドリルドライバーに装着して使用します。
サンドペーパー
電動サンダーがあればもちろんいいのですが、サンドペーパーを端材に巻いて手で磨いても充分滑らかな仕上がりになります。サンドペーパーには番手(ばんて)と呼ばれる数字が付けられており、必ず裏に数字が書いてあります。これは目の粗さを表す数字で、大きくなればなるほど目が細かくなります。木工では、まず80番か100番ぐらいの粗めのペーパーで磨き、240番や320番のペーパーで仕上げるのがいいと思います。
塗料
一口に塗料と言っても様々な種類がありますが、大きく分けると、表面に保護膜を作るタイプと内部に浸透させるタイプの二つに分かれると思います。保護膜タイプにはペンキやニス、浸透タイプはステインがあります。また、それぞれに水性と油性がありますので、4タイプの内のいずれかを選択することになります。水性塗料の場合は刷毛の塗料を水洗いで落とせますが、油性塗料の場合は別途ラッカーうすめ液やペイントうすめ液が必要になります。この二種類のうすめ液はまったく別物ですので、適応する塗料を間違えてはいけません。
水準器
水平を確認するための道具です。中央の透明な管の部分に水と気泡が入っており、気泡の位置によって水平を確認します。気泡が真ん中にあれば水平で、どちらかに寄っていればそちら側が高いことになります。棚板などを取り付けるときに水準器で確認しながら作業します。また、画像のものは、左側の丸い窓の部分でも確認できるタイプのもので、縦にして使用し、柱の垂直の確認などができるようになっています。
だいたいこれくらいの道具を揃えれば木工DIYができます。最初はとりあえず端材に電動ドリルドライバーで穴を開けてみるとかネジを打ってみるとか、また、線を引いてその通りにノコギリがひけるかどうかなどいろいろ道具を使ってみましょう。思っていたより難しいと感じることが多いかもしれません。特にノコギリで線の通りにまっすぐ切るのは本当に難しいものです。ですがいろいろ失敗を重ねることでどんどん上達していき、楽しくなってくるはずです。
制作の前に簡単でもいいので設計図を描いて、どのくらいのサイズの板が何枚必要なのかを把握し、後は角材・板材・2×4(ツーバイフォー)材・合板など必要な材木を揃え、木取り(必要サイズに板を切り出し)し、組み合わせていくという流れになります。
2×4材で作った「うま」です。同じ物を2個作り、材木に塗料を塗るときの仮置き台として使用しました。上に構造用合板を置いて仮作業台にしてもいいですが、しっかりとした作業台ではありませんので、この上で丸ノコなど危険を伴う道具を使ってはいけません。
2×4材とOSB合板でがっちりとした作業台を作りました。棚板を付けることによってよりぐらつきのないしっかりとした造りになります。
こちらはウッドデッキに作った作業台兼用のテーブルです。
上に挙げた道具は基本的な物で、これ以外にも作業を楽にしてくれる道具やスピーディで作業効率が上がる道具、おしゃれな装飾加工ができる道具など様々な道具があります。一度にすべて揃えるのは無理ですし、使いこなすのも大変です。DIYを重ねていく上で少しずつ増やしていけばいいと思います。
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